
第1期 思いやりエキスパートナース制度認定者 / 梅本香奈( 看護師 )


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「この人、カラオケが好きだったの」。ある認知症の患者さまのご家族からその話を聞いたとき、ベッドサイドで音楽をかけてみようと思いつきました。昔好きだったものに触れることで意識の深層部分が反応し、コミュニケーションの活発化につながればと考えたからです。そこでカセットテープを持ってきていただき、その患者さまの十八番だった歌を流してみました。そしてその歌を一緒に聞いていると、以前より患者さまと心が通じ合ったような気がしたんです。私には入院される前の様子はわかりません。ですから「どういった性格だったのか」「趣味は何だったのか」といった情報をご家族から詳しくお聞きして、患者さまの本来の人柄をつかむように心がけています。ダンスの先生だった、学校で教師をしていた。歩んできた人生模様は、患者さまによってさまざまです。その姿をイメージすることで、より深いところで交流を図れると私は思っています。

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「候補に推薦しておいたから」。上司からその話を聞いたときは、びっくりしました。善仁会で働きはじめてまだ2年。私でいいのかという気持ちがありましたが、患者さまに対する姿勢を評価してもらったのだと、今は前向きに捉えています。これまでは先輩から学ぼうというスタンスで働いていましたが、思いやりエキスパートナースは発信する側の立場。自分も積極的によい環境づくりに取り組まなければなりません。
たとえばナースステーションの雰囲気ひとつをとってもそうです。普段、何げなく書類を作成したり薬を詰めていますが、患者さまやご来訪者さまからすると声をかけづらいときもあるはずです。そんなとき、こちらから「どうされましたか?」と丁寧に声をかけられる風土をつくることも大切だと思います。そのためにも、たとえば他のナースが忙しそうにしていたらフォローしたり、目に見えないSOSに気づくことができる信頼関係が欠かせません。そんな職場になるよう、これからも貢献していきたいと思います。

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